【北朝鮮】正恩氏の秘密が明らかに？激太り、痛風、シークレットブーツ…

　北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長の健康状態を知り得る幹部が脱北し、亡命を希望しているという情報が報じられている。事実であれば、いまだ謎の多い最高指導者の体調や病歴など、トップシークレットが暴露される可能性もある。

　韓国の中央日報と聯合ニュースが伝えた。亡命を求める先について中央日報は日本、聯合ニュースは韓国と異なるが、素性は共通している。

　報道によると、幹部は北京の北朝鮮代表部に勤務。正恩氏と家族専用の医療施設である平壌烽火（ボンファ）診療所と幹部専用の南山病院、赤十字病院を担当する保健省１局の出身という。北京の代表部では、病院で使われる薬品や医療設備の調達を担当していた。

　北朝鮮専門のニュースサイト「デイリーＮＫジャパン」の高英起（コウ・ヨンギ）編集長は、報道が事実だと仮定したうえで、「（幹部が）直接、正恩氏につながっていないとしても、体調について何らかの情報が分かるのではないか。北朝鮮は独裁国家なので正恩氏の体調、健康面が重要だ。（今年脱北した）テ・ヨンホ駐英公使とは違った意味で、貴重な情報をもたらす可能性がある」と話す。

　正恩氏をめぐっては過去、健康不安説が伝えられてきた。

　２０１４年には約４０日にわたって、公の場に姿を見せなかった。同年９月には最高人民会議も欠席したため、韓国メディアは、正恩氏がスイスのエメンタールチーズの食べ過ぎで「高尿酸血症、高脂血症、肥満、糖尿、高血圧などを伴う痛風に苦しんでいる」と報道。別のメディアは両足首にひびが入ったと伝え、原因はシークレットブーツの履きすぎと指摘した。

　何より変化が見られたのは体重だ。最高指導者となった２０１２年には９０キロだったが、今年には１３０キロになったとの分析を韓国の情報機関「国家情報院」が７月、国会に報告した。

　独裁国家の北朝鮮で、正恩氏が倒れたりするようなことがあれば政権崩壊に直結しかねないだけに今回の亡命情報は大きな関心を持たれている。

　幹部はなぜ北朝鮮から逃れようとしたのか。前出の高氏は「北朝鮮ではエリート層の脱北に対する締め付けが厳しくなっている。何が理由で正恩氏の逆鱗に触れるか分からない中で、子供のことなどを考えると、脱北という道を選ばざるを得ないのだろう」と語る。

　叔父で後見人とされた張成沢（チャン・ソンテク）氏を粛清するなど正恩氏の残虐性は際立っており、テ公使以外にも、外交官や、正恩氏の資金などを管理していた朝鮮労働党幹部が消息を絶ったと伝えられるなど次々と幹部が国を見放している。最後に残るのは権力と体重が肥大化した正恩氏だけなのかもしれない。

zakzak 2016.10.07