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㉖重なる呪い 「やっぱりここだったのね」 幽世− 隔離世とも言われる空間。そこにKの簡易ルームがあった。肉体から抜け出した魂が輪廻転生をする際に通る道のような意味合いの場所である。 Kにとっては少年期にマナの死神としての仕事や曾祖父の退魔の仕事を手伝う際にも良く通った道である。その場所に秘密基地的に作ったKのルームがここにあった。 「おばあちゃん、僕の体…というか、今…どういう状況?」 「んー 結構マズイ状況かしらね」 「…おばあちゃんの結構マズイは”かなり”だね… これはため息しか出ないよ」 大きなため息をつくK。 「おおよそ年齢相応の記憶が残っている…で良いかしら?」 「今が何歳かも分からないけどね。そうだな…友達で言ったら−」 Kが話したのはアルソッ君やセコムンちゃんをはじめとした学友達の名前と覚えている魔界での活動のいくつか、そして− 「おじいちゃんが亡くなって…少し経ったくらいの感じ」 「そう…」 旅立った最愛の人を思い天を仰ぐマナ。 「それなら基本術式は覚えているわね。それなら希望はあるわ」 そしてKの手を取り、共にソファーへと移動する。 「いいよ、なんか照れくさいから」 「あら?反抗期かしらね〜」 「とりあえず状況を教えて貰えないかなっっ」 マナの優しさがイコール事態のまずさなのだろうとKは感じていた。心が弱い状態では震えなどでマナに察知される… それを避けたいという気持ちからの反抗である。 「呪戒虫の事は覚えているわね?今、貴方の体にはもう一つの”呪い”が掛けられています」
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