十一戒

>>720

《柿崎・おぼえていますか》

「超時空要塞マクロス」にはＴＶ版ともうひとつ、８４年に劇場公開された

「愛・おぼえていますか」

の２バージョンがあります。

全３６話のＴＶ版をベースにしつつ、２時間弱の尺に合わせて設定を若干改めた劇場版。
我らが柿崎速雄ももちろん登場するのですが、ここでの彼の最後はよりヒドイ扱いにされています。

輝・マックス・柿崎の３機編隊で出撃し、間もなく敵機と接触するその時。
僚機に向けて軽口を叩く柿崎。
その最中にいきなり遠距離からの先制攻撃を食らって柿崎機は撃墜されてしまいます。

「実際の戦場ではこんな風に、死は突然訪れる」という演出意図があったそうですが、柿崎はそのスケープゴートにされてしまったという訳です。
ある意味この演出は図に当たり、彼の死に様は多くの観客に強烈な印象を残したと言われています。

ＭＵＦでは、ＵＭＤロードの場繋ぎとして千枚以上の壁紙が用意されており、そのうちの多くは原作のワンシーンを取り込んだ一枚絵です。
ギャラリーモードでそれを鑑賞する事も出来て、原作の名場面集のような格好になっています。

……で、ですね。

その壁紙の中にあるんです、柿崎の死に様。
ご丁寧にもＴＶ・劇場版両方の。

それと知らずにロード画面で表示された時にはびっくりしましたよ。よりにもよってこのシーンかよ、と。

見方を変えると、柿崎戦死シーンをわざわざ名場面の一つに挙げているＭＵＦ制作スタッフは、マクロスという作品のファンあるいは相当研究された方だとも言えます。
さりとて、最も重要な「ゲーム」としての部分がおざなりになっている訳でもありません。

ファンアイテムとして。
アクションゲームとして。

双方の面で、ＭＵＦは良質なゲームだと私は思っています。

柿崎速雄、最後の瞬間(ＴＶ版)
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