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[50]飼育係
emoji[clock]11/16 08:50
私が「妻」に内定した事で、空いた「奴隷」の立場は、お手伝いさん兼愛人のミユキに決まった。

随分前から、主人との関係にも気づいていたから、ワダカマリも無く、私も彼女の事を素直に受け入れられた。

ミユキも、愛人のままでは不安だったらしく、今の生活を続けたかったと告白し、私に土下座までしてきた。

私の身の回りの事や、主人の仕事を献身的に務めてくれた彼女には、とても感謝していた。

そこで、春には正式な「妻」となる私は、奴隷となった彼女に、息子の「童貞」を要求してみた。

彼が私に「好意」を抱いている事は、彼女も感づいていた。

主人を寝とってきた負い目のあるミユキの回答は「息子さえ良ければ」という事だった。

春になって、彼が高校生になって、私が二児の母になったら、と思うと、凄く楽しみになった。

ところで、コロナ禍の受験シーズンとなった今年、地元の学習塾も受け入れを制限した事から、我が家も地域貢献のひとつとして臨時の進学塾を開いていて、ミユキの息子も生徒として通っていて、勉強を頑張ってる。

今は追い込みの時期だから、エッチな事をして惑わせないようにしないといけない。

受験を恋愛で失敗した私が、一番理解している。

頑張ってる彼に、手作りで差し入れを用意する日常も幸せ。

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[49]飼育係
emoji[clock]11/16 07:12
9月に入り、大事件が勃発した。

先妻のリツコと同居していた長男が、地元議員の娘に手を出して、妊娠させてしまった。

議員と主人は、以前から親しくしていたものの、娘をキズモノにされたと言って、裁判沙汰の手前まで事態は拗れた。

議員の弁護士と主人が相談して、息子が婿養子になり、分与されていた事業も、「持参金」みたいな形にする事になったらしい。

もちろん母親のリツコは、他人なので帰ってきたが、主人は激怒してリツコに「オマエがついていて、何でこんな事になるんだ」
と彼女を責めた。

四年前、彼女は息子の友人に性病を感染させられ、当時の関係者全員が治療を余儀なくされていた。

幸い私には感染しなかったが、それが原因で二人は離婚し、残された私は苛酷な性的虐待を受けて、一時は彼から逃げるように家を出ていた。

息子と出ていったリツコは、性病の後遺症で不妊症になり、息子とも関係していたらしい。

見た目には清楚だった昔と変わらなかったが、息子を奪われたショックで、精神を病んでしまった。

それが発覚したのは、引越してきた早々のオネショだった。

小2の息子でも、オネショなんて卒業しているのに、40過ぎのオバサンがシーツに大きな黄色いシミをつけたのだから、元後妻の私も呆れた。

色んな可能性があると言われて、精神科と泌尿器科を受診し、今も身重の私が付き添って通院させている。

素人目には分からないけど、医師が言うには、気長に様子を診ましょうと言われた。

「迷惑をかけて、ごめんなさい」
と言われたら、何も返す言葉も思い付かずに、私が彼女の面倒を看るようになった。

お風呂も寝るのも、常に付き添わなければならず、夜中に2回もトイレに起きては、私を起こす。

臆病な性格は、昔より悪化していて、トイレの扉を閉める事も嫌がり、私が離れようとすると泣き出すので、子供よりも手がかかる。

私は、年上の彼女を「リツコ」と呼び捨てにするようになった。

主人は、元妻のリツコを「ペット」にする事にした。

同時に「奴隷」の才能が無い事を悟った主人は、私をリツコの「飼育係」に指名し、出産後は復縁して「妻」になる事も決まった。

リツコは生粋のドMなので、私の命令にも素直に応じ、私も彼女の従順な態度を気に入っている。

(私はSだったんだ)
と思うようになった。

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[48]思い出話I
emoji[clock]11/14 10:29
服を脱いで浴室で身体を洗っていたら、クラクラした。

(疲れてるのかな?)
と思っていたら、外で「ゴォー」という今まで聞いた事のない音が聞こえた。

(なんだろう?)
と思っていたら、脱衣所に置いてきた私の携帯が鳴った。

(地震!)
そう思った瞬間、ガタガタと建物が音を立て、湯船のお湯が揺れ始めた。

「ギャー!」
近くで女性の悲鳴が聞こえた。
三年前に起きた大震災の余震なのはすぐに分かった。

(いまは裸だし、逃げる事も、助けに行く事もできない)
と思っていたら、1分も経たない内に音は止んで、揺れは収まった。

頻繁に聞いてきた緊急地震速報のチャイムに、一瞬あせったけど、三年も余震が続いていたから、割りと冷静でいられた。

悲鳴の主が気になって裸のまま浴室を出ると、廊下でさっきの女性が、座り込んで泣いていた。

「大丈夫ですか?」
と訊ねたら、彼女は腰を抜かした状態で、ガタガタと震えていた。

「落ち着いた美熟女」の印象だった彼女のイメージとはかけは慣れた姿が、なぜか可愛く見えた。

「恐いよ、恐いよ」
と言う彼女をなだめて立ち上がらせると、彼女のお尻がビッチャリと濡れている。

(まさか失禁まで?)
と思って床を見たら、私の脱いだ服も濡れていた。

(マジでサイアクなんだけど)
と思ったけど、狼狽している彼女がかわいそうで、その場で彼女の服を脱がして、床を拭いて、浴室に持っていった。

「ごめんなさい、ごめんなさい」
と子供みたいに謝る彼女の裸体は妖艶すぎて、同性からみても変な気を起こしてしまいそうだった。

身体からオシッコの匂いが漂っていたので、洗い場に連れて行ったが、震えてばかりで何もしないから、私がお湯で流してから、石鹸でアソコを洗ってあげた。

(介護って、こんな感じかな?)
と思いつつ、他人の性器を洗うなんて経験のなかった私には、ちょっとドキドキした。

彼女の薄い茂みに泡を絡めて、指で優しく擦っていたら
「くぅん」
と彼女が鳴いた。

「オマエたち、大丈夫だったか?」と言って、全裸のオジサンが浴室に入って来た。

「あ、フリチンだ」
と何気なく口にした。

二人が「え?」って顔で私を見た。
二人は笑いを堪えきれなくて、
「フリチンですって」
「フリチンだな」
と連呼して爆笑した。

彼女が汚した服をお湯で流して、三人仲良く浴槽に浸かった。

なんだか子供の頃に戻ったみたいだった。

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