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=13.POWER ARM= 「で、あんたの名前は? あるんだったら聞いてやるよ」 「…NO.8 パワー・アームだ。」 ティアの目の前にはオーガー級のボディに左右3本ずつの腕を生やした異形の戦士がいた。それぞれに短めの刃物を持っている。 「ルリカとリオがいない。転移って事か…。なぁ、その扉から外に出られるのか?」 「ああ 出られる。主からは勝者の一人が上がれると聞いている」 フルヘルムを付けているため表情は分からないが、鋭い眼光をティアに浴びせながらパワー・アームは抑揚のない声で応えた。 「条件づきか。本当かどうか試す時間ももったいないからな。悪いけど行かせて貰うぜ!」 言い放つと同時にティアが駆けた。迎撃するパワーの大きく長い腕の攻撃をくぐり抜け、必殺の拳を…いや”掌打”を腹に向けて叩き込む! 「よしっ!入った!この俺の白魚のような手を拳で壊すわけいかないからな!」 常人ならはらわたをメチャクチャにして一週間は嘔吐いて過ごす事になるだろうティアの掌打である…が。 「その程度か?」 「!?」 動じずに繰り出される上段の腕の攻撃を間一髪飛び退いて躱すティア。 「ちっ 厄介だな。やりたくはないが…リオとルリカが気にかかる。やるか…」 ティアの体から魔素が溢れだした。そして… ”コォォォォ” 息吹と同時にティアの体が、筋肉が膨れ上がっていき…。 「じゃあ仕切り直しだ」 身長は2m、翼と角も生えたティアの姿は、目の前の敵を殲滅する悪魔の戦士のようであった。 「来い…」 パワーが6本の腕をティアに向け、構える。 「…」 無言で床を蹴り上げるようにして加速をするティア。増大した筋力を使っての跳躍!しかし… ”ガッ! ガガガッ” パワーの下段の腕が鞭のようにしなり、そしてうねって壁を作った。 「くっ」 ティアの拳がそれを突き破る! が… 「ぐあっ」 パワーの中段の拳が重力波でティアの体を押さえ込み、上段の腕が振り下ろされる。その必殺の一撃を間一髪で躱したものの、ティアの突進は見事なまでに封じられてしまっていた。 「その程度か? 今度は魔法でも使うか? それとも更に肉体を強化するか?」 =無駄だがな=という言葉と同時に、更に4本の腕が背中から伸びた。 「魔法封じと真空波の術式を放つ腕だ。さぁ… おまえは”どの腕で殺されたいかね?”」 フルヘルムで見えないが、その目は獲物を弄ぶ蛇のように細く… そして笑っていた。
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