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=22.既視感= 「しかし… ここって僕たちの館のまんまだね?」 「それは恐らく、館の趣旨が近いからかと思います」 ダンスホールにある階段を上り、トラップを警戒しつつ二階の廊下を進む。SALONと同じなら三階へ続く階段はもうすぐであった。 「あの館も魔素量の多い森の中心部に建てられていて… 魔物や魔族を召喚して使役するのに最適な土地に、更にその力を集めやすくなっているそうですので」 そこに館を建てたのが、Dと呼ばれる伯爵であった。公式な記録では、カムアの祖父カミナであるとされている。 「おっ 三階への階段発見です。さぁて、いっちょぶちかましましょうかねー」 それは館の作りと全く同じであった。ルリカが先陣を切ってドアを蹴破ろうとする。 「ねぇ、ケリー?」 「はい…なんですか?リオさん」 「んーっとね… 上手くは言えないんだけど…」 健気に付いてきているケリーの顔を覗き込むリオ。 「何かさ。言いたい事があったら、なんでも言ってね。それで…言いたくなかったら、何も言わないでいいから…さ?」 「え…」 リオの言葉にケリーは一瞬目を反らし、改めて見つめ返した。 「んー ボクもね、色々あったんだ。マスターに召喚されて、SALONのサキュバスなのにドレインにあまり興味なくてさ。そんなボクにマスターは自分の薬草園をやってくれって言ってくれて…」 「リオさん…」 「そんなマスターをボクはもっと厄介な事に巻き込んでたりする…」 =ボクがケリーに感じる既視感は、恐らくこれだ…= 「マスターはボクに、言いたかったら何でも言えって言うんだ。言いたくなければ言わなくて良いって。だからさ…」 =ケリーもボクに…ボク達に、言いたい事があったら何でも言って良いんだよ?=
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