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また短めのを書き上げましたのでこちらをお借りします 連投ですがご容赦くださいませ 赤みのかった太陽が空と海の間に横たわっている夕暮れ時。 普段は底の見えない青さをたたえる海も熱を帯びているかのように紅をまとっていた。 水平線の果てからやってくる風はかすかに果南の頬を撫でている。 ポニーテールにしている髪もどこか浮き足立った揺れ方を見せていて……。 「……誰もいない、よね」 果南が立っていたのは周囲には人家もないような海岸。 彼女が普段潜っている場所からは離れていて、自転車で少し移動するくらいの距離だ。 滅多に自動車も通らない道路から下りたところにあるこの場所には 当然人の気配はしないのだが、果南は誰かに見られないようにと注意を払っている。 (私、おかしくなっちゃったのかな) 彼女がそうするのには理由があった。 二度にわたって味わってしまった海中での快楽。 ベッドの上で施す慰めとは比較にならないくらい思考に、体に刻み込まれた甘美。 その感覚は普段どおりに生きているだけでは振り払うことなどできず 果南はたかぶる鼓動を抑えきれずウェットスーツを持参して自転車を飛ばしたのだ。 (けど……あんなに気持ちいいの、やめられない) 既に果南の体は濃紺のウェットスーツによって首元から足先まで覆われている。 不意の行動で怪我をしないように厚手のグローブとブーツも着用済みであった。 ウェットスーツの内側には水着があったものの、胸の先や股間の微細な変化を完全に隠し切るには至らない。 腰に装着したウエイトは普段潜るときよりも緩くなっており 果南の好きなタイミングで外せるように細工されていた。 (ここは初めてだし、見つからないようにしないと) 今日訪れた場所は海中に漁礁として金属製の構造物が沈められているという。 インターネットでどのようなものが設置されたのかを画像で確かめてみて 果南はこれまでに経験していないことをやってみようと思いついたのだ。 とはいえ他人からすれば事故が起こったと誤認されても仕方のない行為であったし 本来の目的が発覚すれば周囲からどういう扱いを受けるかわかったものではない。 それ故絶対に誰かに見つかってはならない、文字通りの秘め事であるのを果南は充分理解していた。 「……さて」 (……いきますか) 深呼吸をひとつ、肺の中を潮の香りに染めてから果南は歩き出す。 石の多い砂利が敷き詰められたような波打ち際から歩を進めていくと 足先から上半身へ向かって適度に冷却された海水が体を包み込む。 無遠慮に冷たくなく、なれなれしいくらいに暖かくもなく。 それでいて全身をまんべんなく圧してくる水の存在感に 果南は頬を赤らめ心臓の鼓動を高めていった。 やがて足がつかないほどの深さまで進むとゆっくり体を浮かばせしばらく立ち泳ぎの体勢で漂う。 (この感じだけでも……ふぁ……ぁ……) 首から下は完全に海の中に取り込まれている。 自由であるように見えて手も足も簡単には動かせない。 定期的にやってくる波に押されウェットスーツを着ていても判別できるくらいに 成長している上半身のふたつのものが下から持ち上げられもどかしそうに揺れる。 ウェットスーツと肌の間から染みこんでくる海水によって 内部も少しずつ湿り気を増していき独特の感覚が果南の心を甘くとろけさせ始めていた。 (もう、我慢できない……!!) 果南は波が押し寄せる合間を縫って大気を体内に取り入れる。 肺の空間が膨らみそれに合わせて肋骨が持ち上げられ胸の先が上向きになる。 これが水中へ潜る前にできる最後の呼吸なのを理解しているのもあって 無駄がないようにと限界まで一杯に溜め込んでいく。 そして体勢を変えると一気に頭から青の世界へと体をねじ込んでいった。 水の粒子が長い髪のひとつひとつを梳かしながら額を、頬を撫でる。 陸からは真紅に染まっているように見える海ではあったが 深度を増していくごとに青みが強くなっている。 今回は日が落ちつつあるせいか暗さも混じっていて 何かを秘めている雰囲気が果南の好奇心をかきたてている。
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