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㉕記憶喪失!? 「う〜ん… …… あ… おばあちゃ がふっっっっ」 目を覚ましたKの目に飛び込んできたマナの心配そうな顔。それに応えたのに容赦の無い鎌の柄がKの頭部を小突いた。 「マスタ〜 心配したよぉ〜〜」 Kに抱きつくリオ。 「まぁ 一歩違ったら真犯人でしたけどねー」 優しいジト目のルリカ。 ”ボンッッッ” 何かが破裂したような音が…したような気がした。 「あれ? マスター?」 リオがまじまじと見つめるKの顔が真っ赤になっている。それこそ沸騰させているやかんといった感じで。 「あ あの…」 「…はい?」 「君は…」 「? …??」 「誰…でしょうか?」 「… …」「…」「… ………」 しばしの静寂− そして 「「「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ」」」 恐らくはその場にいた全員の絶叫が召喚部屋で幾重にもこだました。 「え ええっと… もしかして記憶喪失?」 「みたいですねー でもいったいなんで記憶喪失になったんでしょうねー?」 「ぼ ボクのせいだって言うの?ルリカは!?」 「そうは言いませんが、記憶を失うくらいの頭部への衝撃が過去に類を見ないほどマスニーを襲ったのは事実かも知れません」 リオの毒、呪戒虫の発現、助ける際のダメージ、助けた後のダメージ… 「あら?それもしかして私も入ってたり?」 「…自己申告で結構です…」 笑顔のマナ、打撃に備えるルリカ。 「あの… マスター? 私の事もお忘れに…?」 ズイッと距離を詰めるご奉仕大好きサキュバスのアウルム。その距離の近さに比例してKの赤面度も濃度を増していくようだった。 「端から見ていると面白いですけどねー 少年の滾りかぁ…えへへ」 見に廻っているルリカの一見ゲスい発言は実は的を得ていた。 「ご ごめんっ ちょっと席を外す…」 慌てていたからか、この頃はこういう話し方だったのか、一瞬で後ろに飛び退いたKは体を反転させて空を切ると、そこに生じた”狭間”に身を滑らせるようにして… 消えた。 「あ…」 そのKの態度に衝撃を受けるアウルム。そんなアウルムの頭を優しく撫でてから、マナが手を叩いた。 ”パンパンッ” 「はい、皆さんのおかげでカムアも助かりました〜♪ まだ治療が必要かもしれませんが、ここはいったんお開きという事で♪」 まるで何かの宴の中締めのようなノリであったが、駆け付けて尽力してくれた者達の一人一人にマナは謝辞と労いの言葉を贈った。 「アウルムちゃんもありがとう。貴女のおかげでカムアが助かったと言っても良いわ。さっきのは許してあげてね。もし記憶が逆行しているのだとしたら、アウルムちゃんみたいに可愛い子に会って舞い上がっちゃっただけだと思うから♪」 「え… そんな〜」 照れ照れモードのアウルム。Kの身内に高評価というのも嬉しかった。先程のKの態度が拒絶でないのならそれで良いのだ。 (記憶喪失なら、記憶を取り戻すお手伝いをするまでです!) すぐさま新たな目標を設定。そして邁進する!それがヒッペルドルム家の女の矜恃なのだから。
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