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‡小豆洗い‡ この妖怪はゲゲゲの鬼太郎でも有名で、竹原春泉画作の『絵本百物語』に"小豆洗い"として登場しています。 また、別名では"小豆とぎ"と呼ばれていて、これも日本の妖怪のひとつで、主に川で小豆を洗う音をたてるといわれています。 この妖怪"小豆洗い"伝説は日本全国各地にあり、山梨県笛吹市境川、藤垈の滝付近、新潟県の糸魚川、秋田県、群馬県、京都府、東京都、愛媛県など、出没地域は全国の広範囲に渡って語り次がれているんです。 また、上でも紹介した別名"小豆とぎ"は、広島県世羅郡、山口県美祢市、宇部市。愛媛県鬼北町などでの呼び名です。 他にも岩手県雫石町では"小豆アゲ" 長野県長野市川中島では"小豆ごしゃごしゃ" 山梨県北巨魔郡では"小豆そぎ" 鳥取県因幡地方では"小豆こし" 岡山県新見市では"小豆さらさら" 香川県坂出市では"小豆ヤロ" などと呼ばれています。 上で紹介した愛媛県鬼北町では"小豆とぎ"の他にも"砂洗い"とも呼ばれていて、川のほとりで「小豆洗おか、人取って喰おか」と歌いながら小豆を洗うのだそうです。その音に気をとられてしまうと、知らないうちに川べりに誘導され落とされてしまうと伝えられています。また、不思議な事に音が聞こえるだけで、姿を見た者はいないとされていて、実際は川の中の石の擦れたりぶつかる音だとも言われています。 また長野県松本市では、木を切り倒す音や赤ん坊の泣き声をたてたという話も伝説として語り継がれています。 さらに群馬県邑楽郡邑楽町や島根県では、人をさらうものとも言われていて、神隠しなど、行方不明者が出ると『"小豆洗い"が連れていった』等と言っていたとされます。 伝承として『白河風土記』巻四によれば、鶴生(つりう・福島県西白河郡西郷村大字)の奥地の高助という所の山中では、炭窯に宿泊する者はたまに妙な音を聞いたそうです。 妙な音とは、炭焼き小屋に夜中近づいてみると、小豆を磨ぐサクサクという音が聞こえ、外に出て見てもそこには誰も居ないと言う事があり、その音の招待を"小豆とぎ"と呼んだのだそうです。 また、茨城県や佐渡島でいう小豆洗いは、背が低く目の大きい法師姿で、笑いながら小豆を洗っているといいます。これは縁起の良い妖怪といわれていて、娘を持つ女性が小豆を持って谷川へ出かけてこれを目にすると娘は早く縁談が舞い込むと信じられていました。 また、事実かどうかは不明ですが、江戸時代の奇談集の『絵本百物語』にある「小豆あらい」によれば、越後国の高田(現・新潟県上越市)の法華宗の寺にいた日顕という小僧は、体に障害を持っていたものの物の数を数えるのが得意らしく、小豆の数を一合でも一升でも間違いなく言い当てたと言うのです。 寺の和尚は小僧を大層可愛がり、いずれ住職を継がせようと考えていましたが…それを妬んだ円海という悪僧がこの小僧を井戸に投げ込んで殺してしまいました。 それ以来、小僧の霊が夜な夜な雨戸に小豆を投げつけ、夕暮れ時には近くの川で小豆を洗って数を数えるようになったと言うんです。 その後罪が明るみに出てこの円海が死罪となり、その後は日顕の死んだ井戸で日顕と円海の霊が言い争う声が聞こえるようになったとも言います。 また、違う『桃山人夜話』では、 『山寺の小僧 谷川に行てあづきを洗ひ居たりしを 同宿の坊主意趣ありて 谷川へつき落としけるが 岩にうたれて死したり それよりて彼小僧の霊魂 おりおり出て小豆をあらひ 泣つ笑ひつなす事になんありし』 とあり、大筋は『絵本百物語』の「小豆あらい」ほぼ同じですが、殺される場所は井戸ではなく谷川だと記しています。 東京都檜原村では"小豆あらいど"といって、ある女が小豆に小石が混ざっていたと姑に叱られたことから川に身を投げてしまったんです。それ以来その川から小豆をとぐ音が聞こえるようになったと言われています。 他にも愛媛県松山市に伝わる小豆洗いの話では、明治初期に川の洗い場に50歳ほどの女性が小豆と米を洗っていたため、そこには誰も洗濯に寄らず、その女はやがて死に去った…という話も残っています。 実際は作られた話かも知れませんが、火の無い所には煙りは立たずとも言いますし、僕の考えでは、実際にあった事と"小豆洗い"を繋げた事なのではと考えます。 逆にもしかしたら本当に存在しているのかもしれません。 竹原春泉著[絵本百物語]より。
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