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=32.エルゼの課題= 「それにしても大した外殻ね。サイコロステーキにしようと思って巻き付けた私の操り糸=斬糸=に耐えるだなんて」 「だから言っただろう。相手の得意分野に付き合うな…とね」 どうやらサナは得意の人形操りの糸でGDキマイラを拘束しているらしい。それもかなり強引に。 「おや!おやおやおやおや!これはこれは!本物のエルゼに会えるとは!私はついているのか?いや!ついている!今日は最良の日だ!」 偽エルゼ=フリッツが悦に入った声を上げた。 「あら?先生?お知り合いでしたか?」 「…いや…記憶にはないがね…」 面白そうに笑うサナ、そして嫌そうな顔をするエルゼ。 「ええ、覚えてはおられないでしょう。お会いした時、私は”影”でしたからね。良いんですよ。とにかく今日は良い事づくしで興奮を禁じ得ません!まもなく”主”の目的が達せられる!私が手を下すまでもなくね。だったら…私はご褒美として”貴方を貰っても良いですよねぇぇ?”」 最後は絶叫だった!そのフリッツからとてつもない魔素が放出されていく!! 「な… なんだこれは!? 人間じゃねぇ…」 ティアが驚くのも無理はない。それは魔素の性質だった。禍々しいほどの”邪悪”なオーラ。 「げっ なんですかーこれは!? 腐ってる???」 一番フリッツよりにいたルリカが飛び退けた。フリッツの魔素オーラが突き抜けた空間の床が腐り落ちたのだ。岩で出来た材質はそのままであったが、残っていた壁や木製の残骸が尽く腐敗していた。そればかりではない。それらはスライム状に姿を変えルリカ達へと迫ってきているのだ。 「”腐敗”か… なるほど。概ね事態を理解した。私にとっては”災厄”な日だがね…」 ”ふわっ”とエルゼが宙に浮く。そしてフリッツに向けて魔法陣の術式を発動する。 「サナ。課題だ。私が帰ってくるまでに、その”出来損ない”を始末しておくように」 言うやエルゼの姿が忽然と消えた。そしてフリッツも。
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