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㊽正体を隠せ! 「さっき言ってた”アレ”だね?それは…いったいなんなの?」質問すると飛びかかってくるかもしれないと予測したリオは、ラプルスに付き従っていたギルツというチャイルドの背後に隠れながら問うた。 「これはですねー。… ……なんでしたっけ?」 「え?」 「いや冗談ですよ。内容はわかってます。ただ私も…名前までは知らないものなので」 救いを求めるようにラプルスに視線を向けるルリカ。 「ああ、これね。ルリカ君に依頼されたもので、確かに名前はまだない。性能としては、”正体がバレない”といったところかな」 「正体…です?」合点がいかないリオの目はルリカとラプルスを行ったり来たりしている。 「要するにですね。せっかくマスターが死んだ事になっているのに、私達が援護に行ったら、そのせいで素性がバレてしまうかもしれないじゃないですか」 「あっ、そうか!」 「そこで、なんとかなりませんかねーって、何でも発明しちゃいそうなラプルスさんに相談したんですよー」 (発想はわかるけど、随分雑な相談だったんだ)リオは心の中で苦笑していた。 「まぁ、丁度良いタイミングだったよ。前に認識を阻害するスキルを持つ者が来ただろう?面白いと思って原理を分析していたからね」 闇夜の月と二つ名のテッド達が館に送り込まれた事件があった。その時に引率者として館に潜入したのがガザ・アルマス。彼は達人レベルの断の認識さえ阻害してみせたのである。 「ほら、これだよ」 「!? こんなに小型なんですか?凄い…」ルリカが真顔で感嘆の声を漏らすほど、ラプルスの発明品は凄かった。 「原理は魔素充填式の魔法具と変わらないよ。一日一回、魔素を充填する必要はあるからね」 はいっと、ルリカに渡されたのはラプルス著(リューク画)の取説であった。 「これは… わかりやすい!」感嘆の声パートU 認識偽装メダル(仮称)− 性能は主に三つ。@光学的に視界認識を変える能力(これにより、人相などが少し変わって見える)A変声能力 B魔素の波長パターンを変調する能力 特定の誰かに成りすますための道具では無い。あくまで身元を隠すのに特化したものである。故に小型化に成功したとラプルスは語る。 「これは幾つほど作って頂けたのでしょうか?」 「材料の関係でね…、6つしか出来なかったのだが」すまぬとラプルスが頭を下げる。 「いえいえいえいえ!こんな短時間に6つも作って頂けるなんて!充分ですよ!」 ラプルスからメダルと6つ受け取るルリカ。
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