コピー
私はパッケージされた人形。 繊細な刺繍を施されたドレス。美しい金糸、銀糸、滑らかな絹地。 私はそれでパッケージされ人々の前に出る。 微笑みを浮かべる私を見る人々は感嘆のため息をつく。 私は私を陶酔した表情で見る人々の気持ちが分からない。 私は踊る。 音楽に合わせてステップを踏み一音一音に合わせて踊る。 金糸銀糸が私のステップに合わせてキラキラとヒラヒラと光る。 人々は踊る姿を夢中に楽しそうに見ている。 あゝ人々は私を通して美しい幻想の様な物を見ているのだろうか。 美しくパッケージされ美しく踊る私は人々にはなれない。 私はパッケージされ人々の記憶される人形。 手足を伸ばしターンをしジャンプし人々の記憶に残る様に踊るだけ。 人々に記憶された私は人々の中でいつまでも踊り続けれる様に。 そして、人々の記憶の中で生成された私の分身達は永遠に踊り続ける。 時間が経ち人々が忘れても、記憶の奥底で踊り続ける。 いつまでも人々にとって美しく軽やかに金糸銀糸の光と一緒に踊り続ける。 人々は何かの拍子に私を思い出すだろう。 昔の記憶の中で私の踊りを見た高揚感や感嘆を。 それは人々の憂鬱や暗澹を私の踊りで吹き飛ばす。 人々の記憶は曖昧だ。 だから私の姿も記憶の中の分身は一緒ではないと聞く。 しかし、私の踊りを見た時の気持ちは変わらず残ると言う。 私はパッケージされた美しく踊る人形。 そして人々が憂いの淵から目を反らせなくなった時、私を思い出し暗がりの中の灯りの様に照らすのだ。 そして、人々の心が蹴躓いた時に何度でも立ち上がれる様に心を照らすのだ。
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