ド・レイン 〜聖騎公と復讐の聖獣〜外伝(戦え!黒服団)の設定





「…ここまではイーブン(引き分け)か」
 飾り気の無い清潔そうな部屋−
 しかし置かれているテーブルや椅子は名匠の手で産み出されている気品があった。その部屋で存在が光っているのは、この大陸で信仰厚い”聖神”の像であった。
「”全て失敗” …とも言うのでは無いかね?」
 イーブンと宣言した禍々しい気を纏った術士風の男に笑いかけるのは、高位司祭のローブを纏った温厚そうな男だ。
「ふん!簡単に決着が付いては面白くないからな。ここからの仕込みが面白いのだ」
 賭けたチップを下座に流しながら術士は“次のステージ”の趣向を思い返していた。
「しかし終盤までステージが進むという事は、即ちそれまでが”全て失敗”とならないかね?」
 同様にチップを下座に流しながら司祭風が皮肉る。
「そんな事は無い。Kを仕留めたなら、次の仕掛けは聖騎公に向ける。そして聖騎公を仕留めたなら…」
 その矛先を更なるターゲットに向けるだけだと術士は口角を上げた。
「しかし、既に君の胃袋に捕食している食材を消化するだけのはずが、随分と手間取っているじゃあないか」
 これは次のステージに向けてのプレッシャーか。司祭風が煽る。
「確かに流れが悪いな。では…」
 術士は立ち上がると、上座に向かって恭しく一礼をした。
「殿下にお許しを頂けるなら、少しばかり余興を入れたいと存じます」
 言葉こそ丁寧だが、少し誇張しすぎるイントネーション。
「余興…とは?」
 上座から艶っぽい女の声がした。緑色の髪の− 全ての者を魅了するという表現しか出来ない美貌を持った女性が問い返す。
「いえ、ウツロイシティでのステージはここから本番を迎えます。復讐や裏切り、楽しい趣向が凝らしてあるのです。それらメインディッシュを食す前に−」
 術士が手を振ると、先程までの"攻防”を映し出していた魔導スクリーンに”とある館”が映し出された。
「愚かにも自らの死を偽装したターゲットでございますが、そのために殆どの契約魔物達をこちらに残しております。聞けば館を守る精鋭達は教皇様の手のものさえも退けた事があるとか!」
 そういって術士は司祭風に不敵な笑みを送る。
「こちらは妃殿下にも縁のある場所と教皇様よりお聞きしておりますので…」
”パチン!”
 術士が指を鳴らし、そして手の平を下座へと向ける。
「!?」
 司祭風… "教皇”が驚きの表情を浮かべた。秘密裏の会合のため王妃との連絡役であるザヴァー以外の従者を入れなかった。外には"聖王騎”を1人だが配備していた。それなのに−
「我が”影”その中でも選りすぐった者です。これを中心に組織した部隊にこの館を襲わせます」
 人の執事と変わらぬ衣装を纏ったそれがいた。どうやって入った? いや…はじめからいたのか??
「私は構いません。どうぞご随意に」
 王妃の許しが出ると術士は満面の笑みを浮かべた。

召喚術士K

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[1]召喚術士K


「では!ゲームを始めるにあたり、ターゲット達にも"公平”な設定をしましょう」
 術士はそういうと二つのダイスを取り出し、控えていたザヴァーにそれを渡した。
「それは二十面のダイスです。殿下に振って頂きたく−」
 一つのダイスには送る戦力が、そしてもう一つにはオプションが設定されていると術士が楽しそうに説明する。
「失礼。先程は公平と申しましたが、逆で御座いました。これは慈悲!ターゲットに対する慈悲の気持ちの表れなのです!」
 口元の笑みを保ったまま術士は続ける。
「戦力のダイスですが、二十面のうち十九面が少なめの戦力設定。そしてオプションの方も、装備を武器を棍棒縛りにするとかの軽めのものなのです」
 拳大ほどのダイスには小さな文字で術士の発言通りの記載が簡易的に書いてあった。大外れには何も記載が無く黒塗りとなっていた。それだけがターゲットに悲劇をもたらす死の宣告であるのだ。
「最大戦力になる確率は二十分の一ですし、オプションで最悪なのは"教皇様の戦力も追加派遣”というものですが、こちらも二十分の一」
 愚かな主のために被害に遭う魔物達への慈悲、そして賭けに勝って頂きたいというサービスなのですよ− 目は真剣に、しかしながら笑みを止める事が出来ないままこの賭けの胴元でもあるらしい術士は説明を終える。
「では私にも賭けろと?」
 王妃が静かに問うた。その声はビロードをように滑らかで聞く者を魅了する。彼女は教皇に招かれていたが賭けにはここまで不参加であった。
「はい。この国をほぼ掌握されている妃殿下に、未だ不可侵の土地が多い聖騎公領の権利が舞い込むかもしれませんから。チップを増やす価値があるかと」
 明らかな罠。しかし−
「良いでしょう。私も参加しましょう」
 王妃の快諾には教皇も目を見張った。
「では!ダイスを振る前に−」
 館が陥落するか否か、そして死亡魔物数。これらを複合したオッズがスクリーンに映し出された。
「悪趣味な事だ。いたいけな魔物達まで犠牲にするとは」
 首を横に振りながら教皇は嘆く。しかしながらオーダーシートに予想を書き込む所作にはためらいは見られなかった。
「…」
 王妃も無言でオーダーシートに書き込むと背後に控えたザヴァーへ手渡す。
「お出しになりましたね?では、オーダーを見る前に運命のダイスを殿下に振って頂きましょう!」
 恭しく一礼をしてダイスを催促する術士。それを受けて陛下がダイスをテーブルへと放つ。
”ゴロゴロゴロ〜”
 それは自然に、なんの違和感も無く転がって止まった。
「!!!!」
「…」
「おおお!! これはこれは♪」
 出た目は"黒” それが二つともだった。
「なんという悲劇だ!私は黒き術士の館へ最大戦力を送らなくてはならない!それに教皇様の戦力もお借りしなくては!」
 なんともわざとらしい嘆きを見せつつの宣言。
「断っておくが"聖王騎”は国王陛下の戦力です。神に仕える私が送ってさせあげられるのは…」
 せいぜい聖王教導団の団長クラス− と教皇は俯きながら応えた。正確には各拠点に配置されている部隊とは別の遊撃隊を丸々一隊付け加えようというのだ。
「ほぉ… となると…」
 楽しそうに術士は笑い、そして自分を含めたオーダーの開示に入った。

《凶石:館=陥落、死亡魔物数:20》
《傀儡:館=陥落、死亡魔物数:ALL》
《王妃:館=残存、死亡魔物数:0》

「これは…」
 術士が暫し固まった。最小戦力がとりあえず館を襲うというサービスという設定。これを信じなかった教皇《凶石》が全滅に近い予想をするのはわかる。しかし−
 これを信じたにしても死亡魔物数が0はあり得るのか?

「教皇様は流石で御座います。しかし死亡者が20で済みますかねぇ?」
 過去に襲撃した情報がある教皇の読みである。そしてこれまでのK暗殺のしくじり。これらを加味するとあり得る展開なのかもしれない。
「それにしても王妃様にはお詫びの言葉も御座いません。流石に無傷はないかと」
 そうだ。これでいい。今回の賭けは凶石が有利なのだ。館の現行戦力について一番詳しいのだから。更にダイスを信じなければこのように予想するだろう。
 しかし王妃の思考は… まるで人間の世間知らずと同じだ。余興の一回で主導権が取れれば、聖騎公領だけでなく王都も含めて聖王国を手中に納める事が現実味を帯びる。

「では!襲撃は本日夕闇!晩餐前の余興を楽しむと参りましょう!」
 そして術士(傀儡の魔爵)と教皇(凶石の魔王)の派遣戦力が発表となった。
 それは近しい設定である”騎士団を用いた奇襲作戦”といったレベルを遙かに凌駕する戦力であった。もしこれらに襲われると宣言されたら?どの守備隊でも決死の足止め隊を残しての撤退を選択するだろう。しかし−
「少し楽しくなってきました」
 王妃だけはその戦力を知ったうえで、そう言って微笑んだという。

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[2]召喚術士K


《傀儡派遣戦力》
★影炎隊(シャドウ・フレア)=構成 影レベル×4 炎傀儡×8 傀儡兵×16

《凶石派遣戦力》
★煙猫隊(キャット・スモーク):魔石王レベル×1 魔石将レベル×2 魔石兵レベル×8
(別名:舌なめずり隊w)

※影=魔族の執事・騎士に該当。今回の強さは中上級(ギリギリ魔爵くらい)。かなり強い方ですw 特に隊長のシャドウフレアは男爵位クラス。

※炎傀儡=炎特性を強化した傀儡兵強化版。炎が鎧を纏っている感じ。かなり強い方。低級水魔法や氷魔法くらいでは効かない。災厄戦時にもギルド部隊を苦しめた実績あり。
(傀儡の魔爵は、エナジーさえあれば無限に傀儡兵を生成可能。強い傀儡兵は込めるエナジー量が多く、知能も高くなる)

※傀儡兵=これは人間の魔法騎士レベル。普通に強いけどねw ドラクエのさまようよろいみたいに鎧だけで中身が無い感じ。設定された攻撃魔法と武器攻撃が主体。知能は低いが戦闘特化型なので、戦いにおいて無能では無い。(複雑な策略には弱い)

※派遣元(教皇)を隠すために、黒王の残存勢力を偽装して派遣される。
※魔石王【ジュエルキング】=魔石将三人分の特性持ち。その破壊力は魔爵の上位クラスに匹敵する。
※魔石器で培った技術で魔鎧が作られているため、魔石系の装備はある意味では旧世代である。しかしそれは上位魔石器の扱いが難しい事から装着者を選ぶためである。
(量産し戦力の底上げのため、核に霊性の魔物をコントロール目的で組み込んで育て、解放に近しい方法で主従を逆転させるメタル化でパワーアップするのが魔鎧)
最も扱いが困難な魔石王タイプの魔石器を使いこなす装着者は超一流の使い手と言えるのだ。
※まだ未出ですが、魔石将の解放(パワーアップ)の他、超解放で姿を保ったまま魔獣特性を得ます。
※今回は試作型の魔石王ですが、炎・電撃・爆発の破壊系の三タイプを使い分けたり融合してくる強敵です。全てを混合したエクスクラメーションが最大の必殺技となります。

※魔石将【ジュエルズ】=リオ編を参考に。
今回の魔石将は”魔鎧”タイプです。覚醒するとコアの魔物と入れ替わりつつ魔獣化して戦闘能力が上がります。《今回は二段解放はありません》
今回は ”ガーネット”オデム:ブロードソード。怪鳥。ナイフのような羽を飛ばす。
    ”オパール”タルシュシュ:スタッフ。大蛇。(数秒の)未来予知。
がコアです。(外伝にトパーズのショハムが現れたのと同じ感じです)
彼らかしたら黒服へのリベンジですね。
(纏っている兵士は騎士レベル。コアがタルシュシュ達という事です。なので、魔石将がダメージを受けるとタルシュシュ達の人格が表に出てきます)

※魔石兵:これも人間の魔法騎士レベル。強い方だよw 信者である兵士に下級魔石器を纏わせて洗脳を強化している感じ。ルリカ編に出てきたメタルゴブリンやメタルオーガーと似た感じです。但し解放やメタル化はありません。強力な魔石王と復讐に燃える元ジュエルズがいるので、頭数を揃える感じです。

以上をふまえてのネームド(名前のある強敵)は影の四人と魔石王・魔石将の三人の七人。+戦闘不能になった炎傀儡が合体した大炎儡(ビッグフレイム)の計八人。
@”シャドウ・フレア”のガリア
※炎の障壁(ファイヤーウォール)がオートで防御する。大小のファイヤーウォールは攻撃にも転じる。※影炎(シャドウフレア)は影が炎化して襲いかかる術。
A”ダーク・ブレイズ”のコルソ
※闇炎:暗黒色の炎による攻撃。見えにくいため回避が難しい。手の平から出した闇炎を武器化して戦う。主に剣の形態だが、長さ・大きさは自在。矢のように飛ばすことも可能。
B”キャンドル・フリッカー”のタキア
※ろうそ君、ともしび君、キャン子ちゃんの三本のキャンドルが先端に付いている三つ叉の槍で戦う。一見色物だが体術は凄い。そして三本のキャンドル達はそれぞれ炎の上級魔道士に匹敵する魔術を思い思いに放ってくる。意外と強敵。
C”デス・フレミング”のタンムズ
※デスフレア:文字通り死を呼ぶ炎。相手を燃やし尽くすまで消えない。めんどくさがりのため、デスフレアを撒き散らして簡単に決着を付けようとする。大体の場合、彼のデスフレアを受けると数ラウンド内で相手は戦闘不能になる。

D魔石王”ロードナイト”のロア
※エクスクラメーション:炎・電撃・爆発の融合波動。
炎・電撃・爆発の上級魔術を巧みに使い分けながら戦う。
※超解放:サラマンダー・雷獣・ダークウィスプの魔獣の力を人間形態のまま扱う。
※実は魔石王のプロトタイプとして訓練された実験体。災厄戦で重傷を負った兵士であった。命を救ってくれた教皇のためにどんな仕事でも完遂する覚悟がある。
E魔石将”ガーネット”のファフナ(核はオデム)《解放すると怪鳥形態に魔獣化する》
F魔石将”オパール”のアーマン(核はタルシュシュ)《解放すると大蛇形態に魔獣化する》
※ファフナとアーマンは辺境隊に志願した兵。地方貴族の子息達である。
※解放前は、魔法騎士の戦い方+魔石器の特性(空を飛ぶとか)
※解放後はタルシュシュ達に意識を乗っ取られるため、リオ編に登場したタルシュシュとオデムのリベンジ戦となる。
G大炎儡(ビッグフレイム):知性が宿った後は自らをギビルと呼称するようになる。敵を倒すとレベルアップしてより自我を維持出来ると知っており、自らの”存在”のために黒服を狩ろうとする。

以上です(´・∀・`)ニコッ
設定は使っても使わなくても、アレンジしても、何でもOKですよ〜 >ルリカ

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