【怪奇譚F】『ヴァルプルギスの夜・後編』





黒服団が出会う奇妙な事件や、伝承にまつわる事件。

アゲハと瑠々は散り、魔女と吸血家と怪物は邂逅する。

そして、事件の黒幕は・・・・・

ルリカ

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[1]第1話『影』
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【ワン】
「全く、爆発なんて勘弁してほしいものね、肌にも髪にも悪いわ」
爆発を何なく切り抜けたワンは、扉を開け、罠も平気で掻い潜りながら、適当に・・・どんどんと館の中を進んでいく。

【ワン】
「これあってるのかしら?全然着かないわね・・・・」
【ダネル】
「ちょっと〜遠回り〜かな〜」
【ワン】
「!?」
ワンがつぶやきながら歩いていると、ダネルがぬるっとワンの影の中から姿を現して。

【ワン】
「・・・・・貴方、そんなところに入っていたの?」
ワンの言葉を気にも留めずに、ワンの手を触りだすと。
【ワン】
「何をしてるのかしら?」
【ダネル】
「魔女に〜触ったんでしょ〜?その時の〜魔力から〜探知するの〜」
【ワン】
「・・・犬ね・・・いいわ、調べてちょうだい」

ダネルはじっくりとワンの手に残る魔女の魔力の残滓を調べ上げると、ワンの手を放して、再びワンの影へと飛び込む。
【ダネル】
「じゃぁ〜ここから〜指示するから〜進んで〜」
ワンは、はぁと息を吐き肩を落とすと。
【ワン】
「わかったわ、向こうについても活躍してちょうだいね?」

2人は最短ルートで魔女の元へと歩き始める。


そして至る・・・・魔女のいる大きな広間へと・・・・



〜〜〜続く〜〜〜

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[2]第2話『≒』
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ダネルとワンを見るように、ぬるりと・・・・ワン以上の悪性を身に纏い、魔女は上体を起こす。
それに付随するように、何もなかった場所から数人の黒い断の形をした何かが姿を現す。

【ワン】
「あらやだ、怖いわね・・・・ねぇ?あなたの怖いものは何なのかしら?」
【ダネル】
「私〜?・・・・う〜〜ん・・・・痛い事〜かな〜?」
【ワン】
「なるほどね。それはあの女がピッタリかもしれないわね」

ワンとダネルの会話中に偽断は魔女と彼女たちの間に入り込むように、ぞろぞろと集結し、刀を抜いて。
【ダネル】
「で〜?どうするの〜?」
【ワン】
「そうね・・・・本物よりは強くはないのよ、あれ」
【ダネル】
「?」
【ワン】
「だからね・・・・・」

ワンは右手を前にかざすと、直径2メートルほどの魔方陣が姿を現す。
【ワン】
「本物を倒した方法で倒すのよ」
ワンが目を見開くと、魔方陣は紅く染まり、煌々と輝き、辺りを照らし始める。
【ワン】
「”百鬼夜行”起動」



〜〜〜続く〜〜〜

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[3]第3話『より化け物』
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ワンは召喚した鬼を攻守に絡めながら、どんどんと偽の断の首を切断していく。
胴と首が離れた偽の断は、黒い靄となり消滅していく。
【ワン】
「やっぱり、倒すと消滅してしまうのね・・・・・死体が残るなら素敵なアンティークにしてあげたのに」

ワンがすべての偽断を引き受けると、ダネルはすーっと姿を黒い液体に変えて・・・・次の瞬間には黒い津波の様に魔女を包み込む。
しばらくして、魔女が姿を現し、ダネルが人の姿に戻ると・・・・・くるんと軽く回って仰向けに倒れては軽くげっぷを。
【ダネル】
「ふぅ〜〜〜お腹〜いっぱ〜い」

目の前から偽の断が姿を消すのを確認して、ワンは細剣を肩に担ぐと。
【ワン】
「あら?食べたのは魔力だけかしら?」
立ち上がろうとする魔女に、ワンはゆっくりと近づいていく。
【ダネル】
「魔力を半分ぐらいと〜〜後ね〜〜」
ワンが近づいてくることを察してか魔女は一気に立ち上がろうとするが・・・・・足を曲げて地面に付いた瞬間にごろんと無様に床に転がって。
【ワン】
「後・・・・何を食べたらこうなるのかしら?」
床に転がった魔女を足で踏みつけながら、ワンはダネルの方に顔を向け。
【ダネル】
「三半規管を〜〜ちょっとだけ〜〜」
【ワン】
「・・・・うふふ、顔に似合わずえげつないことをするのね・・・・いいわ、後は私がやるわよ」

ワンは魔女の頭を足で踏みつけながら、両手に剣を構え、首と心臓に細剣を突き立てて。
【ワン】
「あら?メスが入らないのじゃなかったの?・・・・うふふ、無様ね」
ワンは魔女を見下ろしながら、首と心臓にゆっくりと細剣を差し込んでいく。
返り血を浴びながら、ゆっくりと頭を踏みつける足にも力を込めていき。
【ワン】
「ちゃんと火あぶりにしてあげるから、おやすみなさい」
そのまま頭を踏み抜く。



〜〜〜続く〜〜〜

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[4]第4話『彼もまた騎士』
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とある男の家にて


老年の男性がくつろいでいると、ドアを叩く音が響き渡る。
男性は腰に下げた非常用の剣を確認すると、ドアを叩く人間を家の中へと呼び込む。
【ルーク】
「失礼します」
【老年の男性】
「おや・・?君は確か・・・?」

男性の元を訪ねてきたのはマウザーに情報を提供した騎士…ルークその人。
長く大きな剣を隠すように布に何重にも包み、男性の家へと上がってくると。
【ルーク】
「夜遅くに失礼します教官・・・・ちょっとギルスの事で聞きたいことがありましてね」
水の入ったグラスに手を伸ばし、少し不可思議な顔をする男性にルークは話を続ける。
【ルーク】
「噂になってましてね。ギルスの部隊が行方不明だと・・・・・団員の選抜に関わられたそうですので、なにか知ってるんじゃないかと・・・」
【老年の男性】
「・・・・君はギルスとそこまで深い仲だったのか?」
【ルーク】
「いえいえ、俺はそこまで・・・でもギルスといえば新進気鋭の・・・誰もが認める騎士中の騎士・・・」

ルークは老年の男性から距離を取りながらも陽気なトーンで布をほどきながら話を続ける。
【ルーク】
「そしてある筋から、そんな騎士中の騎士のギルスが上の黒いつながりを掴んでるなんて話を聞きましてね」
【老年の男性】
「いつの時代もその手の陰謀論はあるものだ・・・・私の若い頃もあったよ」
【ルーク】
「そうですよね・・・・でも俺は気になっちゃいまして・・・・なんせ可愛い”元同級生”からの情報でしてね」
【老年の男性】
「同級生・・・?」

ルークは布を一気にはぎ取ると、取り出したのは大きな銃。
銃を老年の男性に向けると。
【ルーク】
「今晩は騎士の剣を降ろして確かめに来たんですよ・・・・なんせカワイ子ちゃんと・・・・偉大な魔法使いの先生の頼みですからね」
その時、開いた入り口からは1人の男性と1羽の鳥が家の中へと入ってくる。



〜〜〜続く〜〜〜

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[5]第5話『生き方』
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【ドライゼ】
「お邪魔します・・・・後、動かないでください」
肩にガリルをのせて入ってきたドライゼは、老年の男性の背後で槍を握って、小さく声をかける。

【老年の男性】
「どこの馬の骨かは知らんが・・・・夜も遅くに失礼だと思わんか?」
【ガリル】
「その馬の骨に今から拘束されるのだが・・・・気分はどうかな?」
ガリルは男性の言葉に馬鹿にするように返すと、軽く笑い羽根に魔力を込め始める。

【ルーク】
「証拠は家を調べて、後はギルスの集めたもので充分・・・・・」
ルークは構えた銃を男に突き付ける。
【ルーク】
「竜人と超の付く凄腕の魔法使い・・・・爺、ケガするよりも大人しく牢にでも入った方が身のためだと・・・俺は思うけど、どうかな?」
【老年の男性】
「君もなかなか失礼だな・・・・・騎士とは思えんな」
【ルーク】
「生憎と年上を敬ったりとかは苦手なタイプなもんで・・・・ただ・・・」
ルークはドライゼに目で合図を送る。
【ルーク】
「騎士としての在り方を間違えたことはない・・・・断言はできるな」

ルークが喋り終えると、ドライゼは槍を振り下ろし、男性の肩の骨を外し、ガリルは魔力で男性を拘束し始める。
【老年の男性】
「・・・・っ!!」
【ルーク】
「大人しくな爺・・・・後でちゃんと話してくれたら、死ぬまで飯ぐらいは食えるからな」
ルークが銃を降ろすと、外で待機していた部下の騎士たちが家になだれ込んでくる。



〜〜〜続く〜〜〜

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[6]第6話『ナカサノバへの報告書』
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消えた遺体に関する調査、及び、奪還依頼の報告書

遺体の情報はナカサノバさんであれば独自に調べてあるでしょうから、省きます。

遺体はその場で焼却。
その後、ダネル、マサダ、ガリルの手によって骨からも発せられていた魔力を完全に除去。
さらに骨を粉々に砕き、瓶に密閉して十数か所に分けて分配・保管してあります。

今回の事件に関わった、魔法使いと騎士については、魔法使い1名を除き全員確保。
その後はしかるべき場所に身柄を引き渡し、調査が継続、又は投獄されているとのことです。



ルリカは報告書に関係者の名簿を添えると、丸めて筒に仕舞い、ガリルへと手渡す。
【ルリカ】
「これで終わったんですかね・・・・・」
どうにも達成感がない、確信はない感性がどうもこの事件については違和感を感じている。
ルリカは机に置いた、魔女の骨の砕いた一部が密閉された瓶を眺めながら、コーヒーを一口・・・・



〜〜〜ヴァルプルギスの夜・後日談に続く〜〜〜

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