大型台風「ハギビス」日本各地に被害、複数の死者や行方不明者　14河川氾濫

大型で強い台風19号「ハギビス」は12日、午後7時前に伊豆半島に上陸し、各地に記録的な強風と大雨をもたらしながら北上し、13日朝に福島県付近から太平洋に抜けた。
各地で浸水や土砂崩れが発生し、夜には東京を流れる多摩川など、複数の河川が氾濫。
複数の死者や行方不明者のほか、多数の負傷者が出ている。

総務省消防庁によると、13日午前6時の時点で、台風の影響で死者3人と行方不明者13人、重軽傷の負傷者108人が確認された。
台風接近や上陸に伴い17都県で、計約330万世帯、計約800万人に避難指示・勧告が出された。

死傷者の数はさらに増えるおそれがある。
NHKは13日午前10時過ぎの時点で、9人死亡、15人不明と伝えている。

記録的な大雨を受けて12日夜から13日未明にかけて、東京を流れる多摩川、福島県や宮城県を流れる阿武隈川、長野県を流れる千曲川など一級河川を含む、14河川が氾濫し、多くの地域で広範囲にわたり浸水・冠水した。
千曲川では堤防の一部が決壊し、住宅地や長野新幹線車両センターが浸水するなど、大規模な被害が出ている。

関東甲信越や東北では、台風による大雨でダムの水位が上がったため、複数のダムで異常洪水時防災操作（緊急放流）を実施した。