【タイ】「ぜいたく過ぎる僧侶」逮捕　タイ当局、詐欺などの疑い　資産は1億4千万円相当

　自家用ジェット機に乗り、ポルシェなどの高級車を所有－。質素倹約のイメージとは程遠い、派手な暮らしぶりで「ぜいたく過ぎる僧侶」と批判されていた元僧侶の男が、タイの捜査当局にマネーロンダリング（資金洗浄）や詐欺などの疑いで逮捕された。男は容疑を否認している。

　男はウィラポン・スクポン容疑者（37）。僧侶だった2013年、高級ブランドのバッグを持ち、サングラスをかけて自家用ジェット機でくつろぐ姿が動画投稿サイトに流出。その後、少女との淫行などさまざまな疑惑が浮上したため、僧籍を剥奪され、当局から行方を追われていた。

　地元メディアによると、ウィラポン容疑者は昨年7月、逃亡先の米国で身柄を拘束され、19日夜にタイに送還されて逮捕された。世界最大のエメラルド仏像を建設すると偽り、09～13年に少なくとも29人から計2800万バーツ（約9200万円）の寄付を集めた疑いなどが持たれている。

　タイの裁判所は20日、詐欺容疑などに関連し、ウィラポン容疑者ら8人の資産差し押さえを認めた。資産はポルシェなどの高級車や土地、建物など約4300万バーツ（約1億4千万円）相当という。タイに帰国した際、僧侶が使う黄色いけさを着ていた同容疑者は、容疑を否認し「法廷で闘う」と話している。