猫ひろし、カンボジアと日本で“五輪特需だにゃ～”　東京五輪めざし再び走る

リオ五輪の男子マラソンでカンボジア代表として出場した猫ひろし（３９）。
念願の大舞台で完走したゴールの先に待っていたものは“五輪特需”だ。

リオは雨中のレースだったが、タイムは２時間４５分５５秒。ブービーで見事完走も、五輪の魔物がすんでいた。

「スタートラインの最前列ならテレビに映ると並んだのですが、顔見知りの北朝鮮選手が斜め後ろで苦しそうにしていたので、前に来るかと促したら、
いつの間にボクの前に。２列目になって背の低いボクはテレビに映らない。五輪に優しさは禁物だと知りました」

ゴール直前の最下位争いは感動を呼んだ。

「ビリだと思っていたら、ヨルダンの選手が後ろから背中をポンポンとたたき、
『一緒に走ろうぜ』と。抜かれちゃいけないと思い切り走りましたよ」

ゴールとともに、カンボジアコールが沸き起こり、“猫の恩返し”を果たした。

レースが終わり、カンボジアに帰国。「みたぞ“マラトン”と声を掛けられて、
サウナの従業員からは水のペットボトルのプレゼントも」と温かく迎えられた。

日本でも“特需”は続く。マラソンの原点となったＴＢＳ系『オールスター感謝祭』で赤坂ミニマラソンに参戦。

浅草・東洋館の「東洋館スペシャル寄席Ｖｏｌ・３２～多流寄席～」にも凱旋出演。
「ボクはレディ・ガガと同じ外国人アーティスト」、「卓球人妻の（福原）愛ちゃんから
『なんで猫さんがここにいるの』って言われた」など五輪エピソードで客席を沸かせた。

１１月３日には、カンボジア人になって初の日本公演「金猫メダル」をラフォーレミュージアム原宿で開く。
「みうらじゅんさんなどサプライズゲストを迎えてリオの裏話が満載。金猫グッズのプレゼントもありますよ」と張り切っている。

来年１月１４日号砲の「第５１回伊東オレンジビーチマラソン２０１７」（夕刊フジ共催）にもゲスト出場。
世界でただ１人のコメディアン・オリンピック選手。４年後の東京五輪をめざし、再び走り始めた。　（高山和久）