赤信号の横断歩道を渡っていた中国人を時速１４１キロではね殺した巡査長に判決

事故は２０１７年１２月１０日午前７時５分ごろ、東京都足立区東和の環状７号線の交差点で発生。
警視庁竹の塚署・尾添輝大（おぞえ・てるまさ）巡査長の乗用車と横断歩道を渡っていた中国籍の日本語学校生※（※龍の下に共）凡仁さんが衝突した。歩行者側が赤信号だった。
尾添巡査長は休みで「９０キロくらいで走行していた」と説明したが、ドライブレコーダーを解析したところ時速１４１キロだった。

◇まさかの主文後回し！

東京地裁・小野裕信裁判長は懲役２年６月執行猶予４年を言い渡した。

「主文。被告人を懲役●年に処する」。刑事裁判の判決のシーンだ。
裁判長はこのように、結論である「主文」をまず読み上げるのが普通だ。ところが例外的に、「主文」が後回しにされ、「理由」を先に読み上げることがある。
それは、「死刑」を言い渡すような場合だ。理由は被告人の動揺をさけるためだという。

もう一つのケース、それは、刑務所に実際に入ることになる「実刑」か「執行猶予」かが争われるような場合だ。
初めに執行猶予だということが分かってしまうと、その時点で、被告人は服役を免れたということで安心してしまい、理由の朗読を真剣に聞かなくなってしまうのではないか、との懸念があるため。