鎮守の海の防人艦隊



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[2]Ryz
emoji[clock]04/17 22:57
>>1

『鎮守府近海警備』

ザザーッ……


「この海は静かなのです」

羅針盤を見ながら凪の水面を進んで行く。
代わり映えしない風景を見回しながら、それでも慎重にミッションを遂行していると……

ブーッ!


「……警報!?」

全身にグッと力が入る。


「あれが……深海、棲艦……」

額を伝う汗を拭う事も忘れ、電は身構える。
少しずつ距離が近付き……


「ほ、砲雷撃戦用意ッ!」

うっすらと目視出来る範囲に黒いワニのような姿が現れる。


「……ッ!主砲、発射なのです!」

飛んでいった砲弾は黒いワニの2m脇に落ちる。


「あわわわ……」

ワニ
「グワッ!」


「ぎょ、魚雷確認ッ!」

発射された魚雷が電の間近まで迫る。


「か、回避ッ!」

ブワァァァーッ!


「あ、危なかったのです……」

ワニ
「グワッ!」


「ッ!?」

――その刹那。
電の周りの時間がゆっくりと流れ始める。


(あぁ……何故か、解る……
敵の、次の動きが……)

静かに、ゆっくりと……
電は武器を構える。


「魚雷、発射なのです!」

バシュゥゥゥーッ!

ワニ
「ガァッ!?」

ドォォォーン!


「……やった」

レーダーにも反応は無い。
つまり、これが意味するのは……


「――作戦成功、なのです!」


UA:P06A
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[1]Ryz
emoji[clock]04/17 16:28
BGM『サンダーストラック』
(AC/DC)


「アニメでいうオープニングなのです」

第一戦
超力招来、なのです!

ここは新たに設置された鎮守府。
初期艦として配置された駆逐艦の電は、そわそわと鏡に向かっていた。


「どんな提督さんがやって来るのか……気になるのです」

意を決して執務室の外の廊下を覗くと……


「……まだ来てないのです」

扉を閉め、部屋の中の方に向き直ると……


「……ほわぁぁぁっ!?」

白い制服に身を包んだ人物が立っていた。


「い、いつの間に……」

???
「いやな?提督用の脱出ルートっていうのがあって、そっから来た」


「普通に正面から来て下さい!」

その人物はヘラヘラと笑いながら電に質問する。

???
「まず何すりゃ良いの?資料には初期艦を近海パトロールに向かわせるようにって書いてるけど」


「その前に自己紹介とか鎮守府の案内とか色々あるのです」

???
「オレ『テイトク』オマエ『イナズマ』
……はい紹介終了」


「あっさり過ぎなのです!」

提督
「しかし『電(イナズマ)』っていう読み方ぶっちゃけ今回初めて知ったのよさ」


「よく言われるのです」

提督
「鎮守府内の構造に関しては見取り図あるし電の出掛けてる間にチャチャッと見とくわ」


「そ、そうですか……」

そして出撃用ゲートへの道すがら、電に質問をぶつける。

提督
「ところで」


「何ですか?」

提督
「艦娘って出撃の時『行きます』とか『出る!』とか言うの?」


「……言って欲しいですか?」

提督
「本人に任せる」


「……そうですか」

ガチャン!ガチャン!

提督
「準備は?」


「万端なのです!」

提督
「出撃ゲートオープン!
進路クリア、発進どうぞ!」


「駆逐艦『電』行きます!」


UA:P06A
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