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Pリフォールの星 バタバタバタバタッ− 時同じくしてバインド家の廊下を可愛らしい姿のフットマンが走っていた。 バタンッ! ドアが開き、そしてすぐに バタンッ! 閉まった。 トントン!「あ、もういっかい!」トン! 三度のノック。そして、 バタンッ! ドアが開いた。今度こそ。 「リュネイ様ーっ お茶ですーっ」 タタタタッ 「あ!」 バタン! 転倒。 「やれやれ。ミュオン、室内で走らないようにと何度も言っただろう?あと廊下もか」 リュネイは読んでいた本を机に置いて立ち上がると、転んで涙目になっている猫型の魔物を持ち上げて椅子に座らせた。タオルでお茶で濡れた服を拭いてやる。 「すみません、リュネイ様ぁ」 「ミュオンはニャボルトだからな。前のめりに走ってしまうのは先祖が四足歩行だった名残かもしれないね」 ニャボルトとは猫型の亜人の事であるが、ミュオンはやや獣の要素が強かった。 「あ、クッキーだ!」涙目のまま机の上のクッキーをガン見するミュオン。 「お食べ」笑顔でミュオンにクッキーをあげるリュネイ。 「ワーイ!」先程の転倒はどこへやら、美味しそうにクッキーを食べ始めるミュオンをリュネイは優しく撫でてやった。 「さて…ここまでは僕の考え通りだ。まもなくフェーゴ王より勅命があるだろう」 ミュオンを撫でながら、リュネイの視線は部屋に飾ってある宮廷魔術師の席次に初めて付いたという初代の肖像画に向けられていた。 「偉大なる初代様のように…いや初代様以上に!僕はリフォールの星になるんだ」 「リュネイ様ならなれますー。僕だってー」 リュネイの呟きに呼応したミュオンは立ち上がるとシュッシュッとシャドーをしてみせる。そして バターン! 体勢が前のめりになって椅子から落ちた。 「よしよし。そうだね。ミュオンに出て貰う事もあるかもしれないね」 これはリュネイの優しい嘘。ミュオンに戦闘能力は殆ど無い。しかし主のために奮い立つ小さな毛玉をリュネイは立たせてやって、今度はサックマーのドロップをあげた。テンションMAXのミュオン。 (ギルド枠の四人は敵ではないだろう。北の大国と東の大国への対策と…、問題は情報が少ない黒の大陸か。そして…災厄戦で活躍した召喚術士K、こいつへの対策は…) ドロップを舐めてゴロゴロと喉をならすミュオンを膝に乗せてやりながらリュネイは分析と考察を続けていく。 一流のリフォール王国の、ジンクムにして特別な召喚術を操るリュネイ・バインドが、大会初制覇に向けての準備を着々とすすめていく。輝けるリフォールの星になるために。 そして月日が流れた−
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