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㉞それからのルリカ 召喚術士技量競技大会・本戦組み合わせ発表日− 予選会から三日後、いよいよ本戦の組み合わせが発表される。本戦はトーナメント形式である事と競技内容が、予選後に明かされた。 ちなみに競技内容は闘技であり一試合につき出場魔物数は五体、そして試合内容は団体戦というのが共通事項であり、星取りか勝ち抜きかは試合前に対戦者同士で話し合う事となっていた。 ウツロイシティ・本戦参加者居住区− 予選を突破したKに割り当てられた居住区はかなり広かった。国家代表で来る者もいるので、警備の観点でも必要な処置なのだろう。当初の予定通りに黒服団のメインメンバーがやってきて居住区内の警備を始め、SALONのキャストも何人か、観光目的で顔を出していた。 「ねぇルリカ、確か本戦の組み合わせ発表って今日の正午だよね?」 Kが館とこちらを行き来する召喚陣を設定した部屋で、本を読みつつKの帰りを待っていたリオが床に寝転びながらウツロイシティ名物を食べまくり状態のルリカに尋ねた。 「えっと…。ええ、そのはずですねーもぐもぐー」 「そっか。…あれだよね。マスター忘れているかもだよね。戻って来ないから、リーランドさんが考えてくれた祝勝会もなくなっちゃったしね」 Kは中央広場で騒ぎを起こしてしまった魔物達を保護してから、居住区の整備のために一度顔を見せに来たきり戻って来なかったのだ。 Kが戻ったら教えろと言ってくれたリーランドに謝りに行ったら「じゃあ本戦で優勝したら今回の分も併せて盛大にやってやろう」と言われて更に恐縮するはめになった。 「まぁ試合日までに戻れば大丈夫なので、別に見なくても大丈夫かと。あっこれも美味しい〜モグモグ」 「……」 食べるか喋るか転がるかのルリカをジト目で見つめるリオ。確かにその通りなのだが、普通は対戦相手をいち早く知って対策を立てるものではないだろうか。 「まぁマスターはぶっつけ本番でも大丈夫かもだけどね」 普通のスポーツの試合ではなく実戦形式の闘技である。災厄戦などの戦争も経験しているKなら、その場に適した魔物を事前対策無しでも選択出来るだろうなと考える事は出来るのだが…。 「じゃあ僕が見てくるよ。必要ないかもだけど」 「はーい、いってらーもぐもぐー」 やや自虐気味のリオに、食べ寝転がり状態のルリカが手を振って見送る。 「ルリカ…ここに来てから食べまくってるけど、大丈夫なの?」 「ええ、お腹は至って元気ですー。いくらでも食べられますー」 「いや、お腹まわり…の事なんだけどね」 「何言ってるんですかー、私のわがままボディは健在ですよーもぐもぐも〜」 「多分だけど、お腹まわり=身長に見えるんだけどねぇ」 ルリカの身長は139cmである。…という事は…。 ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ〜。転がる円周139cmの球体。 「ハッッッ い…いつの間に!?」 「じゃあ、いってきま〜す」 「あ、リオさん!待って…。ぎゃん!」 立ち上がろうとするも重心が不安定になっているわがままボディ状態のルリカは、すぐさま転倒すると壁まで一直線に転がっていった。
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