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[404]SHIRIAI
emoji[clock]01/29 20:50
【妄想小説】6

『川のほとりへ』

私が西部戦線に配属される直前までの話である。

親友のガスパールは色男であったが、真面目で優しく、誰からも好かれる男でもあった。
私達が子供の頃、当時のフランス政府の政策のお陰でわが町にも小学校が建てられ、ガスパールは、彼曰く「運命の女性」に出逢った。その事がきっかけであろう、愛国心の強さも人一倍あったのである。

ガスパールと運命の女性フルールはいつも川のほとりの木の下で逢引きをしていた。彼女がそこへ行くときは決まって、
「行くところがあるの。」
と嬉しそうに言って急ぎ去った。
どんな話が交わされたかなど私は知りたくもなかった。実は私もフルールを密かに愛していたからである。

第一次大戦の最中、ドイツの攻撃が激化し、愛国心の強いガスパールはいち早く志願兵となって西部戦線に旅立った。
彼女はその後姿を見せなくなったが、妊娠したという話を聞いた。
数ヶ月後、親友からの手紙が途絶えた。
彼は戦死したのである。

フルールは数日泣き続け、流産してしまったそうである。
私は、いたたまれない気持ちを抑える為に兵士に志願した。

出発の日、フルールに会いに行った。
彼女は丁度家を出かけるところであった。
「フルール、俺、今日戦線に行く。」
と私が言うと、
「ごめんなさい、私、行くところがあるの。」
と嬉しそうな顔で去って行った。

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