‐物 語 集・十‐

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艦これオリジナルストーリースレ、その10です。


実際に実装されてる艦娘の他に、多彩なオリジナル艦娘や艦隊が登場します。


笑い有り、涙有り、18禁有り、興味が有る方は１度見に来てくださいね。


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>>198続き。

畝傍
さん、何故にこの儂を女衒(ぜげん)と見た？。


そりゃぁ……男一人に女子が三人と子娘が一人。
女衒でなけりゃ「高野聖(こうやひじり)」かの？。「高野聖に宿貸すな、娘取られて恥かくな」とな。
あんたは高野聖にはどう見ても見えん。だから女衒じゃろ？。

畝傍
当たりじゃ。様…よく見たの！。

大和以下
(！！！！)


そうじゃろう×２。家にはもも居ないから泊めてやったのじゃ。
三人も別嬪さんを連れていれば分かるわい(￣^￣)。

畝傍
でな、様…何処かに別嬪さんは居ないか？。
後一人別嬪さんを連れて帰らないと親方にドヤされるんじゃ。


……確かに。一人×が居るの。

ラ號
(……私のこと？)


他の三人と違いすぎじゃ。

畝傍
では、一夜の宿の御礼にこの者を置いていこう。


おぉ！ありがたい。
また女衒が来たら売るとするのじゃ。

ラ號
(長官…嘘でしょ？私は捨てられたの？)

大和
…。

武蔵
…。

信濃
…………。

ラ號
(私…捨てられたんだ)
？…(長官…モールス信号)？。

畝傍は指でコツコツと、囲炉裏の縁をしきりに弾いていた。

ラ號
……では、此処でサヨナラですね。

畝傍
ウム…短い間だったが…達者でな。

翌朝に畝傍・大和・武蔵・信濃はのを後にした。
続く。

51kb95kb

>>197
テネシー:それはそうと提督。
私たちが大挙して休んでも良いんですか？
大瀧提督:それは大丈夫だよ。
大本営に休暇の申請をしたら、すんなり通ったんだよ。
クラスヌイ・クリム:普段ならば、そうした事はあまり融通が利かないはずだが？
大瀧提督:そこなんだよな〜〜
自分も不思議なんだが……。

実は総督と神崎重光とが｢旧知の仲｣で、

重光:連中に何かあったら、良くしてやってくれ。

と｢お願い｣されていた事を、大瀧提督らは全く知る由も無かった。

大瀧提督:何にせよ、この休暇を有意義に使わんとな。
丹陽:そう言えば提督。
初春さんは、どして来なかったアルか？
大瀧提督:初春が言うにはな、｢話が判る奴がおらんと、何かと困るじゃろ？｣だとさ。

一方、当の本人は

初春:こんなチャンス、滅多に無いからのぅ

と、執務室の片隅で、初春は大量のあんみつ缶を用意していた。
目の前の机には、大きな器が鎮座している。

初春:いざ

と、あんみつ缶を開けようとした時、ドアがノックされた。

初春:何じゃこんな時に
ガチャ
どなたじゃ？と間宮どのではないか？
どうしてこちらに？
間宮:あ、初春さん。
実は提督からの｢差し入れ｣を、お届けに来たんですけど……。

机の上の、大量のあんみつ缶を見て

必要は、無いみたいですね？

間宮の後ろに控えていた伊良湖、野崎の手には、間宮謹製のあんみつの入った寸胴鍋があった。

初春:あ、いやいやいやいや
い、要るぞよ要るぞよ
ありがたく頂くぞよ
しかしさすがにわらわでも、それだけの量は……
間宮:ですから、お呼びしました
青葉:間宮さん、ゴチになりまし
明石:私たちも頂いちゃって、良いんですか？
伊良湖:良いんですどうぞ、食べて下さい
初春:何じゃ、もう呼んどったんかや
夕張:一人で食べるより、皆で食べる方が美味しいですよ
野崎:それでは皆さん。
あんみつは行き渡りましたね？

いつの間にか執務室には、初春、間宮、伊良湖、野崎、明石、橋立、厳島、青葉、秋雲、夕張の面々が揃っていた。

間宮:じゃあ、音頭は初春さんにお願いしましょう
初春:では、皆の衆。頂くぞよ

｢｢｢頂きま〜〜す｣｣｣

間宮:皆さん、おかわりはたっぷりありますよ

大瀧提督の細やかな｢心遣い｣に、初春は心の中で感謝をするのだった。

続く。

465kb

>>195続き。

一行は町を目指すも…。
村人は何故か畝傍一向を遠くから見かけると戸を閉め切って灯火管制を実施。

畝傍
…嫌われている？…何故だ？。こんなことは此処では一度も…。

ラ號
あ！向こうからが来るよ。おぉ〜い。


おやまぁ、どうされたかの旅の方？。
……なら、おらの家さ来るとええだよ。
どうせ身寄りもねえ独り暮らしじゃて。

畝傍
有り難うございます。


ええよ。困ったら時はお互い様じゃての。

のに入る一向。そこは独り暮らしでなく、はいてもの姿は無く、父や母の姿も無かった。


年寄りとしかおらんで何のもてなしも出来なんだが。

大和
いえいえ一夜の宿をお借り出来ただけで充分です。


さ、食事の支度が出来ただ。儂等はもう済ましたでの、たんと召し上がり。

そこにはが精一杯のもてなしをしようと揃えた物が並ぶ。しかし…。

ラ號
わぁ〜〜い頂きます。
……！。………。

畝傍
……。旨いのぉ。
そら、坊もおいで。
皆で食べよう。
さ、婆様も。皆で食べる飯は旨いからのぅ。


いいの？。


…スマンですの。ババは人が困ってるの見ると捨て置けんで。
(ババは自分達の分と備蓄していた分を、畝傍達の料理として出していたのだ)

ラ號
ハイ僕！これどうぞ。のお礼にお姉ちゃんが飴玉をあげる。
(この世界、兵器以外は普通に持ち込み可なのだ)


わぁ〜いありがとう。
うわぁ〜甘あぁ〜〜〜い。

そんな様子を見ていたがポツリと……。


ときに旅の方、あんたら女衒じゃろ？。としたら、このに売るものは何もネェだよ。

畝傍
……婆様よ、何故にそう思うか？。
続く。

117kb95kb

>>189
八月。
世間ではいわゆる｢夏休み｣と呼ばれる時期に入っていた。

｢｢｢ヤッホーーー｣｣｣
ドボーーーーン

時子:美幸ちゃんと準備運動をしてから……
伊401:大丈夫ですよ、時子さん。
イザとなったら私たちが助けますから

この日大瀧提督は、美幸ちゃんたちの学校が夏休みに入ったのを機に、美幸ちゃんの友人を招待しての海水浴に来ていた。
場所は、横須賀鎮守府沖合いにある猿島。
非番の艦娘たちはもとより、妻の綾香と整次郎、美幸ちゃんの祖母・時子まで連れて来ていたのだ。

大瀧提督:いくら艦娘でも、艤装無しで海に入れば一発で沈むから気を付けろよ。
溺れそうになったら、このビート板を……。
って、あぁ。龍驤か。
龍驤:誰が｢ビート板｣じゃ、ボケぇ

美千子:いや〜〜眼福眼福
艦娘が選り取り見取り……
芳佳:美千子ちゃんヨダレが出てるよ
美千子:あいけないいけない(ジュル)
美幸:どれだけ艦娘好きなのよ

長良:右右もっと右よ
若月:違う違う左左
三隈:もがみんまっすぐまっすぐ
最上:……っとこっち、かな？
ビスマルク:最上さん、そこ

ボスッ

｢｢｢ハズレ〜〜〜〜｣｣｣

最上:(目隠しを取って)あ〜〜〜〜
もうちょっとだったのに〜〜
日本武尊:次は、私ね？
伊勢:武尊さん、烈風斬でスイカを粉々にしないでね
日本武尊:しないわよ

深雪:はい、大鳳さん
｢バルジ｣が付きましたよ
大鳳:ただ砂で｢盛った｣だけじゃない

一方、横須賀鎮守府。
遠征任務から戻ったばかりの｢マーメイド・ヴァルキリーズ｣の母艦、ヤマト改が｢留守番｣をしていた。

プリンツ・オイゲン:ぶ〜〜〜〜
私も海水浴に行きたかったよ〜〜
アドミラル・ヒッパー:文句を言うな
鎮守府を留守にする訳にはいかんだろうが
プリンツ・オイゲン:ぶ〜〜〜〜
イルマリネン:ソユーズ、眩しくないか？
ソビエツキー・ソユーズ:大丈夫よ、イルマリネン。

土佐:こうしてのんびりと過ごすのも、たまには良いものだな。
ザイドリッツ:ウフフそうね

天城:皆さ〜〜ん、あんみつが出来ましたよ
プリンツ・オイゲン:おあんみつ？
トゥルーデ、早く食べに行こう
アドミラル・ヒッパー:現金なやつ……

続く。

166kb

>>190の続き

涼風も艦娘としての自信を
持ち出した頃…芽生から
次の課題が与えられる｡

【大鳳】涼風
芽生教官！
私が機動部隊の主任に

【鹿島】芽生
えぇ！優真提督や加賀さんと
相談してねぇ

【大鳳】涼風
それで返答は？

【鹿島】芽生
前向きに検討してるわ

【大鳳】涼風
私は…まだ…艦娘に
なったばかりですし…

【日進】斑鳩
大丈夫ですよ
練度ならば､赤城さんや
翔鶴さんにお願いすれば…

【大鳳】涼風
大丈夫かなぁ？

【大淀】阿鶴那
涼風さん…何時もの自信は？

【大鳳】涼風
今更だけど正直､怖いわ…｡

【明石】海南子
涼風！怖じけ付いても
前に進まんぞ！

【鹿島】芽生
阿鶴那さんや海南子さんの
言う通りよ
一日も早く慣れて皆と共に
海域の安全を守ってね

涼風達が会話をしてる所へ…

【刈萱】斑鳩
刈萱！只今､戻りました！

【芙蓉】斑鳩
同じく芙蓉！戻りました！

【鹿島】芽生
二人共に帰還したの

【刈萱】斑鳩
はい！優提督から
許可を頂きまして…

【芙蓉】斑鳩
直ちに我が司令の元へ
帰還する様にと…

【鹿島】芽生
そうだったの…
そちらの方は？

【親潮】斑鳩
私はリンガ泊地近海で
優提督の艦隊に救出して
頂きました､親潮です！

【鹿島】芽生
親潮ちゃん､宜しくね！
此方にはその優提督の妹…
涼風提督が居るから
是非､力になって頂戴！

【親潮】斑鳩
はい！宜しくお願いします

【刈萱】斑鳩
では､我々は司令の元へ…

【大鳳】涼風
刈萱ちゃん！行く必要は…

【芙蓉】斑鳩
どういう事ですか､涼風さん？

そこへ偶然にも…

【優真】神庭
二人共に無事の帰還､ご苦労！

【大鳳】斑鳩
優真さん…

優真も戻って来た事により
本格的な体制を組む事となった｡
斯くして､優が海外遠征に出て
丁度､12ヶ月を迎える時だった｡

続く…

108kb

>>194続き。
……
畝傍、大和、武蔵、信濃、ラ號を確認した。
畝傍と大和以外は此処に慣れておらず。オクレ。

……
了解。引き続き監視せよ。オクレ。

……
了解。オワリ。

……
やれやれ、やっとお出ましか┐(-。ー;)┌。
遅いな。老いては麒麟も駄馬にも劣る…か。

一方の畝傍一行。

ラ號
……何かのどかだね。

信濃
…何かホットするような。確かに押し潰される様な何かは感じます。でも……。

武蔵
ウム……まるであの頃だ。あの頃は本土は未だ無事だった。そんな感じだな。

そんなこんなで歩いて行くと……。

大和
あの方…出征なさるのでしょうか？。

見れば装備を着けた若者が皆に送られている。

畝傍
……前に来た時はこうではなかった。一体何が？。

信濃
長官！あれを！。

そこには掲示板に貼られたポスターが。そこには「立て！撃て！斬れ！。仇敵を打つ秋来る！。」
「集え！同志！共に征かん！」。

畝傍
……奴め。この地にて斯様な事を。
この地は魂の安息の地。そこへ。

武蔵
！！！まさか…此処は！。

畝傍
……恐らくな。
取り敢えずは間違っていまい。
しかし…。今は今宵の宿を探すぞ。野宿はシンドイからな。
続く。

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>>191続き。
大和
息が詰まりそうです。

畝傍
そうか？あの頃はそうだった。慣れよ。
先ずは様子を見るとしよう。

ブラブラと進む一行。
取り敢えず大和以下は雰囲気を掴む。

武蔵
長官の言っていたあの世界は此処で良いのか？。何か聞いていたのと違う様な。

信濃
それに海底の何処かに入り口があるのでは？。

畝傍
実体として来るならばな。此処にいるのは謂わば魂だ。だから…。

ラ號
……長官！装備がないよ。途中で落としたかな？。

大和
落としたのではありません。ほら！。(大和は装備を服を着る様に纏って見せる)武蔵は出来る？。

武蔵
……ダメだ。姉さんはどうやって…？。

大和
慣れですね。私は旦那様とかつて来た事がありますから。

畝傍
大和、しまっておけ。目立ち過ぎる。

大和
ハイでは。

ラ號
外したら(脱いだら)消えた。

大和
この様に慣れれば雑作も無いですよ。早く此処に慣れて下さいね。

武蔵
……分かった。

その様子を見詰める眼が……。
続く。

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>>186続き。
精神世界にて。

信濃
…。

ラ號
……。

大和と武蔵
………。

畝傍
……。これが此処だ。
分かるか？。

大和
……何と言うか…。

武蔵
怒り…悦び…諦め…開き直り…。混沌としてる。

畝傍
思ってた以上だ。まさに「魔女の大鍋」…。
ありとあらゆる思念がてんこ盛り。ちと骨が折れるの。
続く。

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